Wineを用いてMacでGRCを利用する方法

Macで利用できる無料のアプリ「Wine」を用いると、Mac上で直接GRCGRCモバイルを利用することができます。 Wineは無料で利用でき、インストールも簡単です。追加の費用無しにMacでGRCを利用する方法として、おすすめです。 (ご利用にあたっては、専用のセットアッププログラムでGRCをインストールする必要があります。)

Wineとは

「Wine」は、Mac、LinuxなどのWindows以外の環境でWindowsプログラムを実行するためのオープンソースのソフトウェアです。 無料で利用することができます。 1993年から開発が進められ、過去にはGoogleがWineの開発を支援したといった歴史もあります(詳細(英語))。

WineHQ (Wineプロジェクト公式サイト)
Wine - Wikipedia

GRCのWine対応状況

GRCは次のMac、Wineの組み合わせで動作の確認を行なっています。

GRCのWine対応状況
Mac OS バージョン Wine バージョン 動作状況
OS X 10.8 Mountain Lion Wine Stable 2.0 動作OK
macOS 10.12 Sierra Wine Stable 2.0 動作OK
macOS 10.13 High Sierra Wine Stable 2.0 動作OK
Wine Stable 3.0 動作OK (GRC/GRCモバイル v5.56以降)
macOS 10.14 Mojave Wine Stable 3.0 動作OK (GRC/GRCモバイル v5.56以降)
Wine Stable 4.0〜 動作NG (エディットボックス動作不良)
macOS 10.15 Catalina 以降
動作NG
(WineがCatalina以降のmacOCに対応していないため動作不可)

※重要なお知らせ:
 macOS や Wine のバージョンによって、動作しないことがありますので、ご注意ください。

Wineを用いてMacでGRCを利用する手順

Wineを用いてMacでGRCを利用する手順は難しくありません。

1. Wineをインストールする
2. GRCをインストールする(専用のセットアッププログラムを使用します)

具体的な手順をご案内いたします。

手順1. Wineをインストールする

※以下の画像、手順は2017年5月時点のものです。

Wineの公式サイト WineHQ を開きます

  WineHQ (Wineプロジェクト公式サイト)

WineHQトップページの右上の「Download」をクリックします。

「WineHQ Binary Packages」のOS一覧から「macOS」をクリックします

macOS用のインストールパッケージのページが開きます。 Wineのインストールには、XQuartz 2.7.7 以上が必要と表示されています。

XQuartzがインストールされていない場合は、下記の手順で先にXQuartzをインストールしてください。

 https://www.xquartz.org/ を開きます。

 XQuartzの最新版(ここでは XQuartz-2.7.11.dmg)をクリックしてダウンロードします。
 ダウンロードしたファイルを実行してインストールしてください。

XQuartzのインストールが終わったら(あるいは既にインストールされている場合は)、WineHQのmacOS用インストールパッケージのダウンロードに進みます。

※重要なお知らせ:
 Wine Stable 4.0 において、エディットボックスの動作不良が確認されています。
 問題が解決されるまで、Wine Stable 3.0 をご利用ください。
 Wine Stable 3.0 は、Wineのダウンロードページの「pool」にあります。
 直接リンクはこちら:winehq-stable-3.0.pkg

ダウンロードしたファイルを実行して、Wineをインストールします。

インストールにあたって特別な設定はありません。
Wineのインストーラで、次へ次へと進めていくとWineのインストールは完了します。

手順2. GRCをインストールする(専用のセットアッププログラムを使用します)

次のリンクから、Wine用のGRCセットアッププログラムをダウンロードしてください。
(このセットアッププログラムでGRCGRCモバイルの両方をインストールできます。)

Wine用GRCセットアッププログラム
(GRCwine.exe 300KB)

対応OS : macOS 10.8 以降、Wine Stable 2.0、3.0 ※Wine 4.0 非対応
注意: このセットアッププログラムをWindows上で実行しないでください。

ダウンロードした GRCwine.exe をダブルクリックして実行してください。

(GRCwine.exeを起動できない場合)
ここで正常にGRCwine.exeを実行できない場合、拡張子exeがWine以外のアプリに関連付けられている可能性があります。 その場合は、拡張子exeをWineに関連付けることで、拡張子exeのファイルをダブルクリックで起動できるようになります。

初めてWineによってWindowsプログラムを起動したとき、 Wineによって次のような「Wine Mono インストーラ」および「Wine Gecko インストーラ」メッセージが表示されることがあります。

GRCの利用にはこれらは不要なので「キャンセル」を選択しても問題ありませんが、 将来、他のアプリの利用に必要になるかも知れませんので、「インストール」を選んでも構いません。

GRCセットアッププログラムが起動します。
インストールするソフトウェア名をクリックして選択し、「実行」をクリックしてください。

選択したソフトウェアのセットアップが起動します。
通常は「標準インストール」のままで問題ありません。「次へ」をクリックしてください。

確認画面が表示されます。

インストール先は、Windowsにおけるデスクトップのパスが表示されますが、 Wineの機能により、これはMacのデスクトップへのエイリアスとなります。 「次へ」をクリックして、インストールを行なってください。

インストールが完了しました。セットアッププログラムは閉じてください。 (ダウンロードしたセットアッププログラムGRCwine.exeは削除して構いません。)

Macのデスクトップにフォルダ「検索順位チェックツールGRC」が作られています。

作成されたフォルダ「検索順位チェックツールGRC」にはGRCのプログラム本体と関連ファイルが入っています。 このフォルダは、ご都合に応じて、他の場所に移動しても構いません。 (移動する場合は、フォルダを丸ごと移動してください。)

フォルダ「検索順位チェックツールGRC」を開いてください。 フォルダの中にある「GRC.exe」(GRCモバイルの場合は「GRCmobile.exe」)が、GRCのプログラム本体になります。 「GRC.exe」をダブルクリックして起動してください。

最初にGRCを起動したとき、次のメッセージが表示されます。

「はい」をクリックすると、自動的にGRCを利用するためのWineの設定が行なわれ、GRCが再起動します。

以上でGRCを利用するための手順は終わりです。 以降はWindows上でGRCを利用するのと同じようにGRCをご利用いただけます。 画面に表示されるメッセージに従って、項目の追加、順位チェックの実行を行なってみてください。

初めてGRCを使用される場合は、「GRCの基本の使い方」ページもご参照ください。

Macで使用できない機能、既知の問題

WindowsとMacのシステムの違いのため、GRCの次の機能はご利用いただくことができません。

・ [実行]−[自動シャットダウン]
・ [実行]−[指定時刻に順位チェック実行] の「順位チェック実行後にPCの電源を切る」オプション機能
・ [オプション]−[スタートアップに登録]
・ [オプション]−[最小化時はタスクトレイに格納]
・ [ファイル]−[レポート印刷] でレポートをPDFファイルに保存すること

また、次の問題が確認されており、未解決となっています。申し訳ございません。
こちらは調査を行なっており、将来解決する可能性があります。

・ GRCとGRCモバイルのデータ連携機能が動作いたしません。
 (GRCのメニュー [オプション]−[GRCモバイルからデータ取得])
・ 日本語以外のMac(言語設定で日本語以外が最優先になっているMac)では、
  文字化けが発生してしまうため、ご利用いただけません。
・「引越しデータファイル」のファイル名が文字化けして、インポートに失敗することがあります。
  ※ファイル名を「data.dat」のような簡単なものに変更することでインポートができます。

もし他の問題を見つけられましたら、メールにてご連絡ください